主要16カ国のEV/PHV向け充電インフラ市場調査結果――中国が堅調に成長 富士経済

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富士経済は2019年10月8日、EVやPHVの普及に必要な充電インフラの市場について主要16カ国を調査した結果を発表した。同調査では、欧州6カ国、米州2カ国、アジア4カ国、ASEAN3カ国、オーストラリアを対象として、急速充電器、ワイヤレス給電システム、普通充電器という3タイプの充電インフラ市場について、整備実績と普及政策などを踏まえた現状を報告している。

富士経済の調査結果によると、EVやPHVの充電インフラは、普通充電器を中心に普及が進んでいる。急速充電器についても中国や米国では普及が加速しており、今後の大幅な伸びが期待される。ワイヤレス給電システムは、まだ数千台の市場規模だが、利便性の良さなどにより、今後普及が本格化するとみられる。

国別にみると、中国では国策によりEVやPHVの販売が急増しているため、各充電インフラについても他国に先行して普及が進んでいる。続くのは米国であり、普通充電器だけでなく急速充電器の需要が増えている。欧州ではEU内で急速充電器の規格統一が進展しており、普及の後押しとなっている。

急速充電器は、中国の標準であるGB/T、日本を中心とするCHAdeMO、欧州や米国を中心とするCCS(Combo1、Combo2)、Teslaが展開するSuperchargerなどの方式がある。普通充電器は、米国や日本で普及するType1、欧州で普及するType2、中国の標準であるGB/Tなどの方式がある。ワイヤレス給電システムは、現状は停車中給電システムが大半だが、一部で走行中給電システムの実用化が始まっている。

急速充電器のストック市場は中国の普及が先行している。タイプとしては、国家指針としてGB/Tに統一されつつある。出力レンジ62.5kWの設置が最も多く60%以上を占め、公共用のウエイトは70%弱と他国と比べると低めだ。一方、企業や公的機関が積極的な設置してきたため、職場用のウエイトが比較的高い。

米国は、CCS(Combo1)やSuperchargerを中心に普及している。今後はCCS(Combo1)の設置が堅調に進むとみられる。また、Teslaが展開するSuperchargerの高速道路沿いへの設置は一巡し、今後は都心部の商業施設などでの設置が増えるとみられる。

日本では、CHAdeMOの出力50kW以下の機種が大部分を占め、他にはSuperchargerが100台弱設置されている程度。また、2019年よりCHAdeMOの出力90kWタイプの設置が徐々に進んでいる。現状では大部分が公共用だ。

欧州ではCCS(Combo2)で規格が統一される方向。CCS(Combo2)への規格統一を推進するDaimlerやBMW、VWグループなどの本社所在地であるドイツではCCS(Combo2)の普及が進んでおり、先行していたCHAdeMOの普及台数をすでに上回っている。英国ではCHAdeMOの新規設置が堅調ではあるが、大半はCCS(Combo2)とのデュアル充電器となっている。

一方、ワイヤレス給電システムのストック市場は、中国が先行し、タクシーやバス向けで実用化が始まっている。タクシー向けは駅前ロータリーなどでの停車中給電システムが大部分。一方、バス向けはバス停や車庫での停車中給電システムに加え、バス専用レーンでの走行中給電システムの設置が増えている。

ドイツでは、DaimlerやBMWのPHV上位車種で停車中給電システムがオプション設定されているため普及が始まっている。また、EVバス・タクシー事業者の一部では、車庫や停車場での待ち時間充電のために停車中給電システムの設置がみられる。

米国では、EVバス用の停車中給電システムを中心に設置が進んでいる。フランスや英国でも、DaimlerやBMWのPHVオプション設定車が販売されているため、少量ではあるが停車中給電システムの設置事例がみられる。日本では、一部の実証実験用途にとどまっている。

他方、普通充電器のストック市場では、中国は国家規格であるGB/Tの出力レンジ7kW台の製品が中心。設置数は公共用を中心に伸びている。

米国は、Type1が主流。普通充電器の大出力ニーズが高まっているため、現時点で最も普及している3kWクラスは段階的に排除され、7kW台から22kWの大出力機が主流になるとみられる。大規模工場やオフィスが多いため、職場用が15%近くを占めている。

日本は、米国と同様にType1が主流だ。現状は出力3kW台までの低出力機が大半を占める。ドイツは、EUの標準規格であるType2のウエイトが高いが、一部で独自規格プラグも残っている。Type2ではすでに22kWの大出力機が主流となりつつある。

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