世界初となる「第3世代 走行中ワイヤレス給電インホイールモーター」の開発に成功――受電から駆動までの全てをタイヤの中に 日本精工ら

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日本精工(以下、NSK)は2019年10月10日、東京大学の研究グループ(以下、東大グループ)、ブリヂストン、ローム、東洋電機製造と共同で、走行中に道路からインホイールモーターに直接給電できる「第3世代 走行中ワイヤレス給電インホイールモーター」を開発し、実車での走行実験に成功したと発表した。

NSKは以前より、東大グループらと共同で研究開発を行っており、2017年にはインホイールモーターへの直接走行中給電を実現した「第2世代 走行中ワイヤレス給電インホイールモーター」を発表した。今回、研究グループが開発した第3世代 走行中ワイヤレス給電インホイールモーターは、実用化に向けて「走行中給電性能」、「モーター性能」、「車両への搭載性」を大幅に改善した。

研究グループは具体的に、EVの駆動装置であるモーターとインバーターに加え、走行中ワイヤレス給電の受電回路の全てをホイール内の空間に収納するIWM(インホイールモーター)ユニットを開発した。駆動モーターの性能面では、2017年発表の第2世代では軽自動車クラス(1輪あたり12kW)だったのに対し、今回発表の第3世代では乗用車クラス(1輪あたり25kW)を実現した。

また、第2世代では走行中ワイヤレス給電の能力が1輪あたり10kW程度だったのに対し、今回発表の第3世代では20kWへの性能向上を実現した。この性能を持つ走行中ワイヤレス給電システムを、信号機手前の限られた路面にのみ設置したスマートシティが実現された場合、電気自動車のユーザーは充電の心配をすることなく移動できるようになり、電気自動車の利便性が飛躍的に高まるとしている。

またNSKは、東大グループが展開する科学技術振興機構(JST)の研究プロジェクト「電気自動車への走行中直接給電が拓く未来社会」に参画しており、今回のプロジェクトも東京大学を中心に多くの企業との産学連携により実施されている。そのため、この走行中ワイヤレス給電システムの実用化をオープンイノベーションによって加速させるため、今回のプロジェクトに関わる基本特許をオープン化することに合意したという。

今後は、今回開発した第3世代の実験と評価を進めつつ、新しいアイデアを盛り込んだ次世代機の提案と試作を意欲的に進め、2025年に実証実験フェーズへの移行を目指すとしている。

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