ロッキード・マーティン、米空軍向けにレーザー兵器システム「ATHENA」を実演

航空宇宙関連大手ロッキード・マーティンは先ごろ、オクラホマ州フォート・シルにある試射場で、米空軍向けにレーザー兵器システムの射撃試験を実施、多数の固定翼機とマルチコプター・ドローンを撃墜した。

このシステムは、ATHENA(Advanced Test High Energy Asset)と呼ばれるもので、簡易ロケット兵器、無人航空機、車両、小型ボートなど、接近する軽兵器による脅威に対抗するためのレーザー兵器システムだ。

ATHENAの実演は、指揮統制システム(Command and Control:C2)とレーダーセンサー網に組み込まれた環境で行われた。レーダーによる航跡はC2からの指示を受けたATHENAオペレーターに提供され、ATHENAのビームディレクターが高エネルギーレーザーでドローンを撃墜、捕獲、行動不能にすることに成功した。

このような目標の発見から破壊にいたる一連のキルチェーン能力が確実なものであることを立証することが、米国空軍および国防総省の最優先の関心事であり、レーザー兵器が戦場での無人航空機システム(UAS)に対して効果的とされる要件でもある。

ATHENAシステムは、軍が運用するネットワークに、シームレスに統合できるうえ、費用対効果の高い、補完的なドローン対応能力を提供するものだ。今回の実演では、空軍兵士が実際にATHENAを操作し、現在運用されている複数の戦闘用ドローンを破壊できた。また、ATHENAシステムは移動輸送が可能なため、空軍はこれを基地や価値の高い施設を守るためにあらゆる場所に設置することができるとしている。

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