朝日ラバーは2020年1月9日、切り紙構造とゴムの複合により低応力で伸長し、耐久性と抵抗値特性に優れた新しい伸縮配線を開発したと発表した。ゴムの復元力と立体的な構造により、さまざまな配線として活用できる。
新しい伸縮配線の着想は、日本の伝統工芸「切り紙」から得た。独自のシリコーンゴムで、立体的に構造変化するように加工された導電フィルムの周囲を封止することにより、低応力で伸長し、高い絶縁性を持つ。また、ゴムの復元力によって収縮することで、高い耐久性を兼ね備える。
伸び率に対する抵抗値変化が少ないことも特徴で、独自の複合化技術によって、100%の伸縮試験でも70万回の伸縮でほとんど抵抗値が変わらない。そのため、電気特性の安定した接続ができるという。
また、高い汎用性を持ち、市販のFPC(フレキシブルプリント配線板)コネクタに接続できる。配線パターンを変更すれば、伸長率や配線の長さ、チャンネル数をコントロールすることが可能だ。
主な仕様は、サイズが110mm×20mm、厚さが0.5mm以下、配線数が4ライン、抵抗値が3~4Ω/ライン。今後、さまざまなスポーツの計測への活用をはじめ、ウェアラブルデバイスやロボット、介護などの配線として幅広い分野での活用が見込まれる。