スイスのBlackstone Resources、3Dプリントで製造したリチウム電池を発売

スイスのBlackstone Resourcesはこのほど同社の特許取得済みの3Dプリント技術を用いたリチウム電池を発売すると発表した。

同社によると、この製造プロセスには、従来の方法と比較して多くの利点がある。3Dプリントを用いたプロセスでは、電池セル内のエネルギー貯蔵層を分厚くすることができ、重量エネルギー密度が20%向上する。さらに、サイズに柔軟に対応できるため自動車メーカーなど、さまざまな顧客のニーズに合わせて正確に調整することが可能だ。

この画期的な技術による電池の省スペース化は15%で、1kWhあたり20ユーロの材料費を節約可能だ。同時に、生産におけるエネルギー消費量についても23%削減できるとしている。

同社は現在、LFP(リン酸鉄)系とNMC(ニッケルマンガンコバルト)系の電池を発売しようとしているが、この技術自体はどんなタイプのセルにでも適用可能だ。将来的には、3Dプリントによる固体電池の開発も視野に入れており、その場合エネルギー密度を最大70%まで飛躍的に向上させることができる、と同社は期待を寄せている。

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