火星探査車を自宅から操作――NASAの火星探査ミッションも新型コロナウイルス対策でリモートワークを徹底

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Credit: NASA/JPL-Caltech

新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため、外出を控え自宅で仕事をすることが求められているが、NASAの火星探査ミッションも例外ではないようだ。

NASAジェット推進研究所(JPL)があるカリフォルニア州では、2020年3月19日に外出禁止命令が出され、3月20日以降、火星ローバー(無人探査車)「Curiosity」のチームは、探査計画立案とローバーの操作を自宅から行っている。

チームは数週間前からリモートワーク(在宅勤務)に完全移行する必要性を予測し、運用方法を検討。ヘッドセットやモニターなどの機材を支給し、準備していた。

しかし、JPLで使う機材の全てを各自の家に送ることはできない。火星から送られてくる3D画像を見る特殊なゴーグルを使うには、高性能コンピュータが必要なので、標準的なノートパソコンで3D画像を見られるようにシンプルな赤青3Dメガネに切り替えた。没入感や快適性には欠けるが、Curiosityの移動やアーム動作の計画立案には十分使えるという。

チームはテストを何回か行い、外出禁止命令が出されてから2日後には、火星の「Edinburgh(エディンバラ)」地点でCuriosityによる岩石サンプル掘削に成功している。

計画立案実行チームのAlicia Allbaugh主任代理は「普段、私たちは1つの部屋でスクリーンや画像、データを共有していて、小人数のグループに分かれて話し合っています」と語る。リモートワーク体制になってからは、複数のビデオ会議を同時に行い、アプリでメッセージをやり取りしてそれまでと変わらない仕事を行っている。

別のチームのCarrie Bridge主任は「普段より操作が増えているが、私がしていることはいつもと変わらない。仮想上でだけどね」と、在宅勤務の感想を述べている。

在宅勤務への移行には慣れが必要だが、Bridge主任は、このような事態でも続けようと努力することこそNASA独特の精神だと話し、「まさに典型的なNASAね。私たちは課題を与えられてその解決策を見つける。火星は私たちのために止まってはくれないから、私たちは今も調査を続けている」とコメントしている。

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NASA’s Curiosity Keeps Rolling As Team Operates Rover From Home

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