世界最大の完全電気航空機が初のテスト飛行に成功

米シアトルに本部を置く航空機用電動機メーカーmagniXと航空機関連企業AeroTECは、2020年5月28日、商用ターボプロップ機を全電動化した航空機「eCaravan」の初飛行に成功したと発表した。

全電動化された機材は「Cessna 208B Grand Caravan」。全長12.67m、全幅15.8mの高翼単発ターボプロップ機だ。中距離コミューターとしてポピュラーな機材の1つで、両社はeCaravanを世界最大の全電動民間航空機としている。

magniXは、Grand CaravanのPratt & Whitney Canada製ターボプロップエンジン「PT6A-114A」(675馬力)を、magniX製推進器「magni500」(750馬力/560kW)に換装。eCaravanは、ワシントン州のグラント郡国際空港にあるAeroTECの飛行試験センターを離陸し、30分間の試験飛行を行った。

magniX CEOのRoei Ganzarski氏は「何十年もの間、Caravanは、短距離輸送業界の主力を担ってきた。eCaravanの初飛行は、この中距離航空機を低コスト、ゼロエミッションで小規模な空港間を運行することに向けた新たな一歩だ」とコメントしている。

AeroTEC社長兼CEOのLee Human氏は「電動航空機の試験と認証のロードマップはまだない。これは新しい領域であり、AeroTECは電動航空への道を開くプロセスと最善の方法を最前線で開発している」と抱負を述べている。

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THE INAUGURAL FLIGHT OF THE ALL-ELECTRIC CESSNA 208B GRAND CARAVAN MARKS ANOTHER MILESTONE USHERING IN THE NEW ERA OF ELECTRIC AVIATION

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