DARPAと米海軍、無人完全自律航行艦の建造を計画

アメリカ国防高等研究計画局(DARPA)と米海軍は、無人で航行して任務に就く「No Manning Required Ship(NOMARS)」と呼ばれる水上艦艇の建造を計画している。

NOMARSは、米政府機関による基礎・応用研究のためのプロポーザルを公募する「Broad Agency Announcement(BAA)」により募集が行われた。BAAに記載された内容によれば、NOMARSは100t級無人水上艦艇(USV)の実証艇で、設計段階の想定ではペイロードは25tで、容積は2800立方フィート(約79m3)。巡航速度10ノット以上で、最高速度20ノット以上の高速巡行が可能であることとされている。

NOMARSは、作戦区域の基地から2000海里(約3704km)を自力航行して配置に就き、少なくとも30日間は給油なしで配置を維持できることが目標に定められている。また、場合によって配置転換できることと、高い耐航性も求められており、海況7(波高6~9m)の荒天後も任務を継続できる必要がある。

NOMARSは、必要に応じて武力攻撃を避けるために高速で離脱および再配置する能力も求められているが、米海軍の空母打撃群への編入も見込まれる無人水上艦艇「Sea Hunter」のような作戦計画、意思決定、自律航法などエグゼクティブ級の自律性までは求められていない。

2020年2月3日に発行されたNOMARSのBAA(2020年4月1日最終更新)はフェーズ1に当たる概念・概要設計に関するもので、2022年に詳細設計、2023年から2024年にかけて建造という予定が組まれている。

関連リンク

No Manning Required Ship (NOMARS)
Broad Agency Announcement – No Manning Required, Ship (NOMARS) – HR0011120S0017 – Amendment 1 – March 20, 2020

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