エコフレンドリーな住宅を48時間で3Dプリント

3Dプリント技術は、今や部品製造のみにとどまらず、医療、芸術、建築などさまざまな分野で使われているが、ヨーロッパ中央部に位置するチェコ共和国でも住宅を3Dプリントする試みが行われている。

チェコの彫刻家であるMichal Trpák氏と建築協会によるプロジェクト「Prvok od Buřinka」は、床面積43m2の小さな家を3Dプリント技術を活用して建てる計画だ。「Prvok」と名付けられたこの家には、トイレ付きバスルーム、キッチン付きリビングルーム、寝室があり、2人で住むには十分な広さだという。

Prvokは、ポンツーンと呼ばれる箱型の浮き船の上に建てられる予定。3Dプリント技術を使って2日で建築でき、2カ月で完成する。Prvokは半自給自足の住居で、飲料水用などの貯蔵タンクを備え、さらに、循環型シャワー、グリーンルーフなどエコフレンドリーなテクノロジーが採用されている。

Prvokは、自動車製造用ロボットアームを使い、コンクリートにナノポリプロピレン繊維、可塑剤、硬化促進剤を混ぜた材料で3Dプリントされる。1秒間に15cmの速度でプリントでき、24時間で、通常の家屋に求められる硬さである25MPaに達する。28日で完全に硬化し、橋梁と同程度の硬度65MPaになる。Prvok建築時のCO2排出量は、レンガを使った建築物と比較すると最大で20%少ない。また、建築費用は従来より最大で50%節約できるという。

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