- 2020-7-23
- 技術ニュース, 機械系, 海外ニュース
- Acura, Autoliv, TLX, インフレーターチャンバー, エアバッグ, サイドチャンバー, セイルパネル, センターチャンバー, ホンダ, ホンダR&Dアメリカ, 助手席フロントエアバッグ
ホンダの高級車ブランドAcuraは2020年6月18日、秋に発売予定の2021モデルイヤー「TLX」スポーツセダンに新開発の次世代助手席用フロントエアバッグを導入したと発表した。このエアバッグは、斜め方向の正面衝突でしばしば問題となる重度の脳損傷を防ぐために設計されたものだ。
新開発の助手席フロントエアバッグは、従来のエアバッグシステムのような単一のインフレーターチャンバーではなく、ダッシュボードを広くカバーするセンターチャンバーと、両側に突出するサイドチャンバーという、3つのインフレーターコンパートメントで構成されている。2つのサイドチャンバーの間は、膨張しない「セイルパネル」で連結されている。
エアバッグが作動すると、まずセイルパネルがより小さな力で乗員の頭部をとらえて減速しつつ、同時に、両側のサイドチャンバーの内側部分に頭部を誘導、保持して、衝撃から保護する。一連の動作は野球のボールを捕らえるキャッチャーミットのように機能する。
これは、横方向の衝突力をより適切に管理するように設計されている。(斜め衝突で発生する)横方向の力によって、乗員の頭部が高速で激しく回転したり、エアバッグから外れて、重傷を負う可能性が高まるためだ。
この助手席エアバッグ設計は、ホンダR&Dアメリカと安全システムサプライヤーであるAutolivが共同開発したもので、将来的に他の自動車メーカーにも提供されることになる。
関連リンク
All-New 2021 TLX Advances Acura’s Commitment To Safety Performance