- 2020-8-13
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- Alan Turing, Bomba Kryptologiczna, Bombe, Enigma(エニグマ), Hal Evans, Marian Rejewski, ケンブリッジ大学, ローター式暗号機, 暗号
第二次世界大戦中、ドイツの「Enigma(エニグマ)」と呼ばれる暗号機で生成された高度な暗号をイギリスの数学者Alan Turing氏が解読し、連合軍の勝利に貢献したことは有名な話だ。
Enigmaはローター式暗号機で、ローター3枚または4枚の組み合わせ、順序、開始位置およびプラグ配線を使ってキーボードから打ち込んだ文字を別の文字に置換する暗号機。連合軍によるエニグマ暗号の解読には、Enigmaの暗号化ローターに相当する多数の回転ドラムが並んだ「Bombe」と呼ばれる機械が使われていたが、その前身といえる暗号解読機「Bomba Kryptologiczna」(以下、Bomba)のレプリカがTuring氏の母校であるケンブリッジ大学で作られた。ケンブリッジ大学の修士課程学生だったHal Evans氏が始めたプロジェクトで、ローターとリフレクター以外のほとんどの部品を一から作製し完成までに約1年を要したという。
Bombaは、ポーランドの数学者Marian Rejewski(レイェフスキ)氏が開発した暗号解読機。Rejewski氏は、第二次世界大戦前の1932年12月にエニグマ暗号を破ったことで知られる人物だ。Rejewski氏は暗号を解読し続け、解読を機械化して迅速に進めるため、1938年10月頃にBombaを開発した。Bombaは全部で6台作られたが、1939年9月のドイツ軍によるポーランド侵攻に伴い、Bombaが敵の手に渡るのを防ぐために全て破壊されたという。
Turing氏のBombeは、Rejewski氏が開発したBombaに着想を得て作られ、名称もBombaにちなんで付けられたともいわれるが、その仕組みは全く異なる。ケンブリッジ大学工学部を卒業したEvans氏は、「イギリスにおける暗号解読の成功はよく知られており、ポーランドの貢献も確かに認められてはいるが、その範囲と重要性は広く認識されてはいないと思う。1939年のイギリス人と比較して、ポーランド人がEnigmaについて非常によく理解していたということは注目に値する」と述べている。