昭和電工、常温硬化するノンスチレン水系ビニルエステル樹脂を開発

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昭和電工は2016年8月5日、常温硬化するノンスチレン水系ビニルエステル樹脂を開発したと発表した。10月からサンプル出荷を開始する。

オフィスビルやホテル、ショッピングモールなどの下水処理施設では、排水槽内で腐敗した汚水や排水から生じる硫化水素ガス(無機酸)や酢酸・吉草酸(有機酸)がコンクリート壁面を腐食しないように、コンクリートを保護する防食ライニング材にビニルエステル樹脂や有機酸対応のエポキシ樹脂を使用している。

これまで、ビニルエステル樹脂はスチレンを含んでいるため、改修工事の際には引火・中毒などの予防や臭気対策が必要という問題があった。また、有機酸対応エポキシ樹脂はスチレンを含まないが、かぶれなどから作業者を守るための対策が不可欠だった。

このような環境下、昭和電工はビニルエステル樹脂における防食ライニングの知見とエマルジョンの乳化技術を生かし、ノンスチレン系防食材料の耐薬品性向上と水系化を研究してきた。

従来のノンスチレンビニルエステル樹脂は耐薬品性が低い上に、樹脂を水系化するにはベース樹脂に多くの親水性成分を添加する必要があるため、耐水性の維持が課題だった。一方、今回開発したノンスチレン水系ビニルエステル樹脂は独自の樹脂設計と乳化技術により、従来のビニルエステル樹脂と同等の耐薬品性と耐水性を備えた。また、従来のビニルエステル樹脂同様、常温硬化でコンクリート表面に高耐食性の防食被覆層を形成できるようになった。

昭和電工は今回開発のノンスチレン水系ビニルエステル樹脂をもって、作業環境の改善、臭気低減、樹脂の取扱いやすさの点で優位なライニング工法を提案していくとしている。

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