米国防総省、「極超音速兵器」共同開発におけるオーストラリアとの提携継続を発表

米国防総省は、2020年11月30日、豪国防省と極超音速技術開発を進めるため両国間で取り組むことを発表した。豪国防省によると、両国は超音速巡航ミサイルのプロトタイプ開発および試験のための新たな協定に署名したという。

極超音速飛行とは、マッハ5.5を超える速度、つまり音速の5倍以上の速度で大気圏を飛行することだ。アメリカとオーストラリアが行っている最大の共同研究プログラムの1つで、5400万ドル規模の「Hypersonic International Flight Research Experimentation(HIFiRE)」プログラムでは、極超音速飛行体の設計と組み立て、飛行前試験、複雑な航空電子機器と飛行システムの設計など、既にいくつかの重要なマイルストーンを達成している。

今回発表された「Southern Cross Integrated Flight Research Experiment(SCIFiRE)」の取り組みは、エアブリージング極超音速技術を手頃な価格の実物大プロトタイプにまで協力して発展させることと、長距離飛行能力を有するようにし、運用上、適切な条件での飛行実証まで到達することを目指している。

SCIFiREでは両国による共同製造の可能性を追求し、過去15年間のHIFiREプログラムを活用する。国防総省のMichael Kratsios国防次官(研究・技術担当)は、「SCIFiREは米国とオーストラリアの間の永続的な友好関係と強固なパートナーシップの真の証だ」と述べた。

SCIFiREは、国防総省全体の研究、開発、プロトタイピング活動を担当する研究・技術担当国防次官室(OUSD(R&E))が、高等能力担当国防研究技術局(DDR&E(AC))を介して2019年に開始した「Allied Prototyping Initiative(API)」プログラムの下で発表された2番目の取り組みだ。

関連リンク

Department of Defense Announces New Allied Prototyping Initiative Effort With Australia to Continue Partnership in Developing Air Breathing Hypersonic Vehicles
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