NSK、自動車の燃費向上に向けて「低フリクション円すいころ軸受」を開発

日本精工は(NSK)2017年3月3日、自動車の変速機(トランスミッション)向けに第6世代「低フリクション円すいころ軸受」を開発したと発表した。同製品の売上として、2022年に20億円を目指すという。

円すいころ軸受は、ころ転動面と内外輪軌道面間に発生する転がり摩擦、ころ頭部と内輪大つば部に発生するすべり摩擦、潤滑油の攪拌抵抗によるフリクションが発生する。NSKでは1980年以来、これらのフリクションを低減した円すいころ軸受を開発し、第1~5世代にかけて摩擦損失を6割低減してきた。

しかし、自動車の燃費向上に向けてトランスミッションの効率を高めるには、円すいころ軸受のさらなる低フリクション化が必要だった。そこで、NSKが開発した第6世代の円すいころ軸受では、ころ頭部と大つば部の表面粗さを改善し、フリクションを低速域では最大60%、全回転速度平均では最大20%低減した。潤滑油として低粘度油を使用した方が、効果が顕著に発揮されるという。

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