- 2021-3-15
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- AESA(アクティブ電子走査アレイ), Boeing, F-15C/D, F-15EX, F-15J/DJ, Matt Giese, バイキング・デパーチャー, パルス・ドップラー・レーダー, フライ・バイ・ワイヤー, 電気式CAS(操縦性増強装置), 高速ミッションコンピューター
米航空機大手Boeingは2021年2月2日、開発中の制空戦闘機「F-15EX」の初飛行に成功したと発表した。
BoeingのF-15チーフテストパイロット、Matt Giese氏の操縦するF-15EXは、セントルイス・ランバート国際空港を離陸、直後にアフターバーナーに点火してほぼ垂直に上昇する「バイキング・デパーチャー」を披露した後、90分間の試験飛行を行った。
F-15は1972年に初飛行し、1976年の運用開始以来様々な改良/近代化が施され、現在の「F-15C/D」(1979年~1985年製造)に至っている。F-15C/Dは、日本の航空自衛隊が運用する「F-15J/DJ」の原型となる機体だ。
F-15EXは、F-15C/Dに比べ操縦系統を電気式CAS(操縦性増強装置)と油圧機構の組み合わせからフライ・バイ・ワイヤーに、レーダーをパルス・ドップラー・レーダーからAESA(アクティブ電子走査アレイ)に変更し、高速ミッションコンピューターを搭載するなど、大幅な近代化が施されている。
Boeingは、2020年7月にF-15EX初期製造分8機の契約を米空軍と交わしており、その最初2機を2021年第1四半期後半に早期納入する目処がたったとしている。Boeingは、将来的に144機の受注を見込んでいる。
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