全面刷新したデバイス組み立て用ハイブリッドプレーサーを発売――生産能力と搭載精度を共に従来機比50%向上 ヤマハ発動機

ヤマハ発動機は2021年6月16日、電子部品表面実装用マウンターとベアダイ対応のダイボンダー機能を1台に併せ持つハイブリッドプレーサーの新製品「i-Cube10(YRH10)」を2021年7月1日に発売すると発表した。

i-Cube10(YRH10)は、デバイス組み立て用ハイブリッドプレーサーにウエハー供給装置を標準装備した「i-CubeIID(YHP-2D)」の後継機として開発。幅広い電子部品、半導体パッケージに対するプロセス対応能力の高さを維持しつつ、生産能力と搭載精度を共に50%向上させている。

搭載ヘッドとウエハーカメラの動作を最適化しており、相互ユニットの待機時間ロスをゼロ化。スキャンカメラはヘッドに装備し、移動中にウエハー吸着後の部品認識を完了する。最短距離で搭載位置へ移動でき、動作サイクルの効率が良くなっている。搭載ヘッドのノズル数は4本から10本に拡大。部品搭載数に対するヘッドのサイクル数を大幅に削減する。

これらの効果により、ベアチップ搭載速度1万800CPH(ウエハー供給時)の高速搭載となっている。ウエハーの交換時間も短縮しており、ウエハー交換頻度が高いマルチダイ製品もスループットを落とさずに生産できる。また、ボール・バンプ部品認識システムを有効活用し、品質の高い生産をサポートするという。

抜本的にフレームの剛性も見直しており、高剛性コンベアを採用し、ヘッド稼動時のコンベアの動的振動を低減。加えて軸制御の最適化と熱補正機能などにより、搭載精度が±15μm(μ+3σ)となっている。

表面実装用の部品とウエハー部品といったさまざまな種類の部品を搭載できるため、これまで複数設備に分けていた搭載が1台で対応でき、コストや設置スペースを削減。最大10枚のウエハーをセットできる無停止ウエハー供給ユニットや、最大330×250㎜サイズ基板への対応、自動ツール交換、デュアル突き上げユニットなど高い汎用性をサポートする機能も装備する。

この他、同社マウンターで定評のオートローディングフィーダーにも対応。生産を止めることなく、かつ供給タイミングを選ばずにいつでもテープリール部品の補給ができる。

視覚的にウエハー部品の条件出しができるウエハーピックアップ条件出しユーティリティを搭載。スキルレスで簡単にウエハーの条件出しができる。ユーザビリティを進化させた新開発ユーザーインターフェースや、従来比2倍のフィーダ積載量など、使い勝手を考慮した機能を搭載するという。

「i-Cube10(YRH10)」の基本仕様

関連リンク

プレスリリース

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る