“世界で最も強力”な潮力発電所が英国で運用間近―― 2MWタービンを備えた浮体式海上設備が試運転へ

Orbital Marine Power Ltd/YouTube

潮力発電タービン技術を開発するスコットランドのOrbital Marine Powerは、2021年4月24日、2MWタービン「Orbital O2(O2)」がダンディー港からの進水に成功したと発表した。

O2は試運転が行われた後、スコットランド オークニー諸島のヨーロッパ海洋エネルギーセンター(EMEC)に接合され、「世界中で運用する設備で最も強力な潮力発電タービンとなる」(同社)という。

O2は英国内約2000世帯の電力需要を満たし、年間約2200tのCO2排出を相殺する。全長73mの浮体式海上設備を有し、格納式脚には2基の1MWタービンを備える。各ローターの直径は20mで、10mブレードの掃引面積は600m2以上となる。これは、単一の潮力発電プラットフォームの中では、最大だという。360度ブレードピッチ制御によりプラットフォーム全体を回転することなく、両方の潮汐方向から電力を取り込める。

O2はメンテナンスコストも抑えられるように設計。システムと部品の大部分は海上設備内に配置され、オンサイト保守しやすくしている。格納式脚はガルウィング方式で水面に持ち上げられ、重量物運搬船なしにアクセス可能だ。またタービンの鉄骨構造は、製造コスト削減と大量生産向けに簡素化された。

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