大幅に小型/軽量化したトルクダイオードを開発―― 搭載機器の省エネ化と安全性も向上 NTN

NTNは2022年2月9日、逆入力遮断クラッチ「トルクダイオード」の新たなラインアップとして、小型で軽量のトルクダイオード「TDL8」を開発したと発表した。従来品に比べ、外輪外径が3分の1、重量が14分の1になっている。

今回開発したTDL8は、新たに開発した極小径のころに加え、省スペースに対応する独自形状のばねを採用。同社の従来設計を適用した同サイズの商品に比べ、ころを多く組み込んでいる。従来品の「TDL28」に比べ小型、軽量化しており、外輪外径は3分の1の小型化となる10mm、重量は14分の1の軽量化となる5gとなっている。

トルクダイオードは、モーターと変速機など2つの動力伝達軸の間に使用する逆入力遮断クラッチで、出力軸に入力軸からの回転(トルク)を伝達し、入力軸には出力軸からの回転(トルク)は伝達しない仕組みとなっている。タイプはロックタイプとフリータイプの2種類あり、ユーザーが用意した入力軸とともに使用するロックタイプのトルクダイオード(以下、TDL)は、外輪と内輪、保持器、ころ、ばね、側板で構成されている。

入力軸の回転は内輪と一体化した出力軸に伝達されるが、入力軸が回転しない場合は出力軸をころとばねがロックし、逆入力を遮断する。電気や配線が不要なTDLは、同様の機能を持つ電磁ブレーキと比べ、搭載機器の省エネルギー化ができ、停電時の安全性能にも優れる。

入力軸の回転は出力軸に伝達される

出力軸を回そうとしても出力軸が回らず
入力軸に回転が伝達されない

TDLはこれらの特長を活かし、意図せぬ出力軸の回転を防止する逆入力防止機構や、停電時など入力軸の回転が停止した際の安全確保を目的とした落下防止機構などに使用されている。

本開発品の適用例(落下防止機構)

TDL8は、従来品から大幅に小型、軽量化しており、搭載機器の小型化、軽量化、省エネルギー化、環境負荷の低減に貢献する。

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