米陸軍、AI駆動の短距離偵察用ドローン調達に年額2000万ドル超の5年契約を締結

大手ドローンメーカーの米Skydioは、2022年2月8日、同社の軍事用ドローン「Skydio X2D」が米陸軍の短距離偵察(SRR)ブログラム(Program of Record)に採用され、米陸軍と基本年額2020万ドルの5年製造その他取引契約を結んだと発表した。

米陸軍は、偵察/監視活動を実施するため迅速に配備できる無人航空機システム(UAS)ソリューションを兵士に装備する目的のSRRプログラムで、小型UASソリューションを検討してきた。30社以上のベンダーからの提案を評価し、最終候補の5社を、兵士からのフィードバック、製品の性能、品質、生産準備状況などについて厳正に審査した結果、Skydioの採用が決まった。

同社の自律型ドローンSkydio X2Dは、過酷な環境にも耐える超強度複合材を活用した機体と、AI駆動飛行自律ソフトウェア「Skydio Autonomy」と組み合わせたもので、軍事防衛関係のユーザーが偵察や捜索救助、治安パトロールの任務を遂行するための究極のソリューションだ。

Skydio X2Dは4K動画を撮影できるデュアルカラーの光学式サーマルセンサーを搭載。GPSによる夜間飛行が可能で、ストロボ照明も装備しているため、昼夜を問わず24時間運用に対応する。飛行時間は最大35分で、最高飛行速度は時速40kmだ。

Skydio X2Dのアームは折りたたみ式で、折りたたみ時サイズは300×150×100mm(バッテリー非装着時)とコンパクトで携帯性にも優れている。飛行時のサイズは660×560×200mmで、重量は約1.3kgだ。

Skydio X2Dはアメリカ国内で設計、組み立て、サポートがされており、米国国防権限法(NDAA)の厳格なサプライチェーンセキュリティー要件に準拠し、サイバーセキュリティー保護機能を備えている。

今回の発表に際し、SkydioのCEOであるAdam Bry氏は、「Skydioのドローンは、Skydio Autonomyにより、最も厳しい状況下でも圧倒的な状況認識力と使いやすさを実現している。陸軍と協力できることを誇りに思い、これらのユニットを配備することを楽しみにしている。それと同時にミッションを安全かつ成功裏に遂行するために必要なリアルタイムデータを部隊に提供する機能を開拓し続ける」と述べた。

関連リンク

U.S. Drone Maker Skydio Wins Production Other Transaction (OT) Agreement for U.S. Army Short Range Reconnaissance Program

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