世界最小で高い拡張性を持つ、原子吸光分光光度計の新製品を発売 島津製作所

島津製作所は2022年6月7日、原子吸光分光光度計「AA-7800シリーズ」を国内外で発売した。世界最小で汎用性があり、ネットワーク接続もでき、初心者でも安心して使える安全性と操作性を備えている。販売価格は392万円(税別)~となっている。

原子吸光分光光度計(AA)は、「原子は元素ごとに固有の波長の光を吸収し、元素の濃度が高いほど光の吸収量が増える」という性質を利用した分析装置で、試料に含まれる元素ごとの量がわかる。ICP発光分析装置など他の元素分析装置と比べ、コンパクトかつ操作が簡単で、導入/運転コストが低いなどの特長を持つ。

新製品となるAA-7800シリーズは、様々な用途に対応する柔軟な拡張性を有する。システムは、試料を装置本体に注入する機構であるオートサンプラなどを追加し、柔軟に構成できる。多様な装置構成により、測定する検体数や測定したい元素の濃度など様々な分析条件、用途、分野のニーズに対応する。

フレーム測定をするAAは、安全への配慮が必要不可欠なため、安全に配慮した機能として、地震時のフレーム(炎)自動消火など多数の機能を搭載。初心者でも使いやすいガス流量やバーナ高さといった測定条件を自動的に最適化する機能も搭載している。

また、フレーム測定/ファーネス測定を切り替えられるデュアルシステムとして設置面積が世界最小となっており、設置場所の自由度が高くなっている。データは、分析データシステム「LabSolutions CS」に接続することでラボから離れた場所でも処理できる。

これまで同社は、主要なグローバル製品やその基幹部品をすべて国内の工場で生産していたが、AA-7800シリーズは、AAの最大市場である中国にある島津儀器(蘇州)で生産。地産地消のものづくりを推進する。販売は、全世界に向けて実施。AA-7800シリーズにより、中国をはじめグローバルでのシェア拡大を目指す。

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