火星探査向けクロスリアリティシミュレーター開発コンテスト「NASA MarsXR Challenge」開催

将来の火星有人探査で遭遇するであろう、さまざまな状況や事象に備えるため、NASAが賞金総額7万ドル(約900万円)のXR(クロスリアリティ)シミュレーター開発コンテスト「NASA MarsXR Challenge」を開催中だ。シミュレーター用の研究、開発、テスト環境を構築できる優れた開発者を探し、没入型で、魅力的、リアルな火星体験を作り出そうとしている。

参加者は、ゲーム「フォートナイト」の運営でも知られるEpic Gamesのゲームエンジン「Unreal Engine 5」を使って、NASAとBuendeaが共同開発したリアルタイムシミュレーションソフト「Mars XR運用支援システム(XOSS)」用の、新しいアセットとシナリオを作ることが求められる。

現在、MarsXRエンジンに含まれているのは、火星の1日の空の様子、天候や重力、400平方キロメートル分の地形、実際のローバーなどの情報だ。

コンテストは特定の船外活動に焦点を当てており、カテゴリーは「基地設営」「科学調査」「保守整備」「探査」「度肝を抜くようなアイデア」の5つ。5番目のカテゴリーでは、オリジナルのツールやドローンなど、火星ミッションで役立つアイデアと革新的なコンセプトでNASAを驚かせてほしいとしている。

応募は2022年7月26日まで。6月10日時点で、170以上のチーム、1800以上のイノベーターがエントリーしている。カテゴリーごとに4つの賞を設け、各カテゴリーの優秀者には6000ドル(約77万円)が与えられる。

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