独HENSOLDT、3Dプリント製の電波妨害システム「Kalaetron Attack」のテストに成功

Photo: HENSOLDT AG – Stefan Petersen

独HENSOLDTが、人工知能とデジタル化、アクティブ電子走査アレイ技術を組み合わせた電波妨害システム「Kalaetron Attack」の大規模な地上試験の成功を発表した。最新のロシアのレーダーを含め、さまざまなタイプの敵の防空レーダーに対するKalaetron Attackの有効性を実証した。

システムの中核となる要素は、完全にデジタル化された広帯域センサーとエフェクター、電子制御可能な妨害電波装置、金属3Dプリントによって可能となる電子部品の凝縮構造だ。世界中で一般的に使用されているポッド形式やさまざまな飛行プラットフォームに簡単に組み込むことができるという。

HENSOLDTの最高戦略責任者兼Spectrum Dominance部門長であるCelia Pelaz氏は、「電磁スペクトルの制御は、情報の優位性と軍事ミッションの成功、自軍兵士の保護に不可欠な必須条件です。現代の空中電子戦用製品は、ドイツで入手可能です。HENSOLDTは、必要であれば他社と協力して国家主権の下で製品を開発するために、さまざまな技術を集合させます。最新の技術を組み合わせることで、妨害性能を狙いどおりに最適化することに成功しました。これにより、Kalaetron Attackは、自己防衛システムとして、あるいは護衛やスタンドオフ型の電波妨害装置の役割として、いつでも拡張可能となりました」と説明した。

2022年夏に予定されている次の開発ステップでは、これまでの結果を現実的な飛行テストで確認する予定だ。Kalaetron Attackは、戦闘機Eurofighterでの使用のみならず、陸上や艦船での使用も想定されている。

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HENSOLDT develops jamming system to neutralise enemy air defences

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