大幅にコストダウンした、ハイパワー青色レーザーモジュールを販売 ウシオ電機

ウシオ電機は2022年10月27日、大幅にコストダウンしながら、ファイバー出力で25Wとハイパワーな青色レーザーモジュールの販売を2022年11月より開始すると発表した。加熱プロセス装置や溶接機、レーザー照射器などへ組み込むことで、金や銅など高反射な金属に対する加熱プロセスでの幅広い利用が期待できる。

レーザーによる加熱プロセスは、さまざまな分野で利用されている。特に金や銅、およびそれらの合金は、青色帯(波長500nm以下)光の吸収率が高く(赤外域の5~10倍程度)、エネルギー効率の改善と周辺へのダメージ抑制の観点から、青色帯レーザーを用いた加熱と加工プロセスが近年注目されている。

金属(金・銅・ニッケル・鋼)の吸収率の分光特性

その際に用いられる青色帯レーザーは、約10W~1kWの大出力で効率的にワークへ照射するため、細径(約100μm~1mm)のファイバーで出力するが、大出力を得るためには、複数のレーザーチップの光を光学的に合成してファイバーに導入する必要がある。しかし、多数の光学素子の利用や精密な微調整が光学合成部分に必要なため、コスト高が課題となっている。

これらの課題を解決するため、同社は、各種製造プロセス向けに使用でき、容易に装置に組み込むことができる、出力25W、コア径φ200μm(0.22NA)のファイバー出力で、波長455nmの青色レーザーモジュールを開発した。

使用する光学素子数を削減したことに加え、大幅に組み立て時の調整工程を簡略化。筐体寸法119×130×34mmと小型化、軽量化すると同時に、コストを大幅に削減している。製品は、各種製造プロセスで金や銅などの金属の加熱、加工用途向けに使用できる。

関連リンク

プレスリリース

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る