廃プラ問題の解決に大きく前進――多種多様なプラスチックを選別不要で一度にリサイクルする技術を開発

プラスチックのリサイクルを推進するカナダのPlastonixは、ストローや容器、車両部品など、さまざまなプラスチック製品をリサイクルする技術を開発した。あらゆる「石油由来の材料」を処理し、再利用可能な材料に変換できるとしている。

プラスチックには多くの種類があり、それぞれ違う性質を持つ。多くの人が、廃プラスチックの問題に気付いているが、現在のリサイクル技術には限界があり、廃プラスチックの大部分は焼却や埋め立て処分にされており、環境汚染にもつながっている。

Plastonixは、最大10種類の石油由来の材料を、同時または個別に処理し、再利用可能な材料に変換するための手法、システム、装置、処理剤を開発した。エネルギー効率が高く、二酸化炭素の排出量が少なく、環境に優しい植物由来の化学物質を使用しているほか、廃プラ処理に関わる自治体のコスト削減や、最終処分場の寿命の延長にも貢献するという。

ポリエチレンやポリプロピレンなど多種多様なプラスチック、パラフィンワックス、レジン、ゴムを含む製品を処理可能だ。家庭用のポリ袋や強化プラスチック、家電や自動車部品など、厚みや用途も問わないという。

事前に選別や洗浄をしなくても、処理工程に投入可能で、1時間に1~30トンのペースで、プラスチックを加工可能なチップまたは粉末材料にできるとしている。建築資材や舗装材料に再利用できる材料に変換することで、廃プラスチックゼロ社会への移行を支援する。現在、特許出願中だ。

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