大気中電子放出デバイス内蔵のIMS分析装置を開発――呼気分析などへの応用に期待 シャープ

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シャープは2023年1月24日、同社独自の大気中電子放出デバイスを備えたIMS(Ion Mobility Spectrometry)分析装置を開発したと発表した。

同装置は、同社が複合機の開発で培った知見を応用した大気中電子放出デバイスを内蔵。同デバイスは、大気中での安定した電子放出が可能となっている。安定した電子放出は、従来真空中でなければ難しいとされていた。

IMS分析装置の構造イメージ

イオン化された成分が同装置内を移動する際のイオンの「量(縦軸)」と「時間(横軸)」とのスペクトル波形をデータベースと照合することで、成分や濃度を特定する仕組みとなっている。

IMS分析装置による酢酸ガスの出力スペクトルイメージ

同社は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「IoT社会実現のための革新的センシング技術開発」プロジェクトに参画している。

同プロジェクトの「大気中電子放出イオン化によるIMS呼気分析システムの研究開発」のテーマにおいてIMS分析技術の研究開発を進めた結果、同装置を用いて0.1ppbの微量成分を検知できることが確認された。また、アンモニアや酢酸など10種類以上の異なる成分を識別できることも確認している。

既存のIMS分析装置は、イオン化に放射性物質を用いるものやオゾンなどの副生成物が発生する放電方式によるものが主流だったため、爆発物や薬物の検知といった用途に限定されていた。

同社は、今後もIMS分析技術のさらなる研究開発を進め、呼気分析用途への応用を目指すほか、空気中の微量物質を可視化する技術の用途開発にも取り組む。

なお、今回の成果は、2023年2月1日(水)から3日(金)まで東京ビッグサイトにて開催される「nano tech 2023」のNEDOブースにて展示される。

関連情報

独自の大気中電子放出デバイスを搭載したIMS(Ion Mobility Spectrometry)分析装置を開発|ニュースリリース:シャープ

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