ファッションとサステナビリティを両立した、生分解性材料のサンダルが登場

ファッション業界は、石油・ガス業界に次いで2番目に環境汚染度が高く、年間12億トンの温室効果ガスを排出している。その原因の1つは、製造業者や小売業者が排出する、年間1300万トンの繊維廃棄物だ。

この現状に対して、イスラエルの素材科学企業Balena.Scienceは、ファッション産業の未来像として、持続可能な循環型経済を目指している。同社は2023年1月12日付けのブログで、業界の課題と同社の解決策を紹介した。

背景として、人口増加や生活水準の向上、ファストファッションの台頭によって衣服の消費が増加し、同時に繊維廃棄物が増加している。廃棄される衣類は「直線的な」ライフサイクルをたどり、処理の過程で温室効果ガスが発生し、有害物質が地下水や土壌を汚染する。

同社は、衣類の循環型経済を目指す、「BioCycling(生物学的リサイクル)」として知られる考え方に対応する新素材「BioCir」を開発した。BioCirで作られた製品は、廃棄物量を削減し、農業用の有機堆肥の生産に使用できる。さらに、製造プロセスを通じて、化石燃料の使用を最大60%削減する。

同社のYouTube動画では、この素材を使用したサンダル「BioCir Slides」の特徴を説明している。製品のライフサイクルとして、サンダルの製造段階から利用シーンを経て使用済みの製品を回収し、堆肥の製造プロセスのなかで自然分解される様子を紹介している。

関連情報

Taking Responsibility For a Product’s End of Life – Balena Science

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