水を電気分解して水素を製造する装置をトヨタが開発 デンソー福島に導入し実証

トヨタ自動車は2023年3月9日、水を電気分解して水素を製造する「水電解装置」を開発し、デンソー福島(福島県田村市)の工場で3月から、水素を活用した「カーボンニュートラル工場」実現に向けた実証を始めると発表した。

開発された水電解装置は、燃料電池自動車MIRAIに使われている固体高分子形FC(燃料電池)スタックが用いられている。水素と酸素を化学反応させる燃料電池自動車とは逆に、スタックを使って水を電気分解して水素と酸素を発生させる仕組みで、1時間に約8kgの水素を製造できる。

デンソー福島の工場では、太陽光発電や風力発電から得られた自家発電の電気などを使って装置を稼働。製造した水素は、工場内で発生した排出ガスを無害化するためのアフターバーナー炉で使用する。これまでは燃料としてLPガスを使っていたが、水素に置き換えることで水素の地産地消やカーボンニュートラル化を進める。

トヨタとデンソーでは、実証を通じて水素製造から利活用までのパッケージを構築し、そのパッケージを複数組み合わせることで、工場の規模に応じて必要とする水素量を最適に導入できるモデルを構築していくとしている。

トヨタは、この水電解装置に搭載しているスタックなどを、3月15日から17日まで東京ビッグサイトで開催される「FC EXPO(水素・燃料電池展)」に出展する。

関連情報

トヨタ、水素活用による福島での工場カーボンニュートラルの取り組みを加速 | コーポレート | グローバルニュースルーム | トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト

デンソーとデンソー福島、水素を活用した 「カーボンニュートラル工場」実現に向けた実証を開始 | ニュースルーム | ニュース | DENSO – 株式会社デンソー / Crafting the Core /

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る