ソニーは2023年5月12日、実在感のある立体映像(3DCG)を裸眼で見られる、27型の空間再現ディスプレイ「ELF-SR2」を6月12日に発売する予定だと発表した。オープン価格で、ソニーストアでの販売価格は55万円(税込み)となっている。
ソニーは2020年10月に空間再現ディスプレイ「ELF-SR1」を発売したが、SR2はディスプレイが15.6型から27型へと大型化し、より細部の確認が容易になった。これによって、3DCGコンテンツ制作の品質向上に貢献するほか、建築や設計分野では現場シミュレーションが容易になる。医療教育、ヘルスケア分野では、人体の広い範囲を原寸大で確認できるようにもなる。
空間再現ディスプレイは、独自開発の高速ビジョンセンサーと視線認識技術によって画面を見ている人の瞳の位置を把握し、見ている人から立体映像に見えるよう映像を生成する。SR2は新開発した超解像エンジンを搭載し、27型の大画面でも実在感のある高精細な立体映像表現が可能になったほか、2K映像から4K映像へのアップコンバートもできる。
また、高速ビジョンセンサーの視線認識精度や追従性能も向上しており、薄暗い環境でも画面を見る人の視線を正確にとらえられる。大画面化に合わせたレンズ設計で広い視野角も実現し、画面の幅で顔を振り、見る角度を変えても、自然で快適な立体映像を見られる。
ディスプレイ仕様は解像度3840×2160ピクセルで、輝度は400nits。本体サイズは622×419×51mm、重さは約6.5Kg。スタンド部分は着脱可能で一般的なモニターアームにも取り付けられる。
SR2の発売に合わせ、ソニーでは空間再現ディスプレイ用のアプリを検索できるサイト「空間再現ディスプレイ アプリセレクト」を開設する。互換性のあるアプリや関連するケーススタディなどの情報を簡単に探せるようにして空間再現ディスプレイの利用をサポートする。