3Dプリントで推力70kNのロケットエンジンを製造――商業利用に向けた試験を開始

Image Credit: Skyrora

英Skyroraは、同社の3Dプリンター「Skyprint 2」を使用して、推力70kNのロケットエンジンを開発している。同社は2023年6月19日、商業打ち上げに向けた同エンジンの最新機の耐久試験を開始したと発表した。

このエンジンは、過酸化水素とケロシンを推進剤とする「クローズドサイクル段階燃焼システム」を採用した、初の商用機だ。構造の複雑さゆえに既存の実績に乏しいが、高い比推力によってエンジン全体の効率が向上する。

今回の設計では冷却室を改良したことで、エンジンのライフサイクルが延びた。さらに、従来方式のエンジンと比較して製造コストを20%、製造時間を66%、それぞれ削減した。

一連の試験は、スコットランドの施設で実施する。実機の打ち上げと同様の250秒の燃焼中にライフサイクル試験、フル運用試験を実施する。約3週間の試験期間のなかで、データ解析、設計の調整、製造の各段階を繰り返す予定だ。

さらにSkyroraは、スコットランド国立製造研究所(NMIS)と協力し、第三者がSkyprint 2を商業目的で利用できるよう、資格認定を実施する。これにより、Skyprint 2の活用の幅が広がり、提供サービスの多様化が進むとの狙いだ。

この試験が成功すれば、欧州宇宙機関(ESA)の商業宇宙輸送サービスの支援プログラムである「Boost!」に向けた、重要な目標達成となる。また同社は、軌道打ち上げロケットの免許申請のため、イギリスの民間航空局(CAA)と連携し、商業打ち上げの開始に備えている。

関連情報

Skyrora 3D prints and tests new model of orbital engine to prepare for commercial launch | SKYRORA

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