高ボロン濃度エピタキシャル成長基板を開発――低抵抗ダイヤモンド基板を製品化 イーディーピー

イーディーピーは2023年8月10日、高ボロン濃度のダイヤモンドを成長する技術を開発し、このダイヤモンドで製造した低抵抗基板を2種類発表した。開発した高ボロン濃度ダイヤモンドは、縦型構造のパワーデバイス開発に適した低い抵抗であることが判明している。

高ボロン濃度ダイヤモンド製品は、自立結晶と高ボロン濃度エピタキシャル成長基板の2種類を展開する。デバイス開発での基本的な素材としての利用を想定しており、今後、ボロン濃度の範囲を広げることを検討している。

自立結晶は、抵抗値20mΩcm以下で、厚さ0.2mm、形状7×7mm以下、両面研磨の製品となる。自立結晶は単結晶で、この上に単結晶ダイヤモンドを成長できる。成長するダイヤモンドの特性を制御し、目的のデバイス構造を製作できる。また、オーミック電極を裏面に形成すれば、形成したデバイスの裏側から電流を通せる。

高ボロン濃度エピタキシャル成長基板は、厚さ0.03(研磨が必要な場合は0.05)~0.2mm、形状は単結晶8×8mm以下、モザイク結晶18×18mm以下。同社通常基板が厚さ0.3~0.5mmとなる。抵抗値は、既存製品のボロンドープダイヤモンド基板が5~30Ωcmだが、新製品の高ボロン濃度ドープダイヤモンド基板は20mΩcm以下となっている。

高ボロン濃度エピタキシャル成長基板は、同社の通常の基板を使って作製するため、単結晶とモザイク結晶のどちらの製作にも対応する。最大の形状は18×18mm。厚さは0.03~0.2mmの広い範囲から選択できる。

出荷は、ボロンドープ層を成長したままの状態となり、表面研磨にも対応する。ただし、高ボロン濃度エピタキシャル層の厚さが0.05mm以上必要になる。表面の面粗さは、通常研磨ではRa<5nm 、精密研磨はRa<2nmとなる。

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低抵抗ダイヤモンド基板を発売-高ボロン濃度ダイヤモンド基板の開発に成功し製品化-

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