- 2023-9-18
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- IRAS(Integrated Rice Advisory System), アメリカ航空宇宙局(NASA), バングラデシュ, バングラデシュ農業省, ワシントン大学, 二酸化炭素, 地下水, 燃料補助金, 節約, 米農家, 衛星観測データ, 農業用水, 農業用燃料
アメリカ航空宇宙局(NASA)は2023年8月3日、同局の衛星観測データが、バングラデシュの米農家の水や燃料の節約に貢献すると発表した。
人口約1億7000万人のバングラデシュにおいて、米は欠かせない作物であり、その栽培には大量の水と燃料を要する。同国の1月から6月までは乾季で、一般的に農家は地下水を汲み上げる。汲み上げポンプにはコストがかかり、二酸化炭素を排出する燃料を燃やさなければならない。
ワシントン大学とバングラデシュ農業省の研究者が協力し、NASAとそのパートナーのデータを使って同国の米農家を支援している。このIRAS(Integrated Rice Advisory System)と呼ばれるプログラムでは、研究者たちは衛星観測データを利用し、農家がどれだけの水を使い、どれだけの水を持っていて、どれだけの作物が必要なのかという情報を提供する。
IRASチームは2023年6月に最初の全国的な取り組みを完了し、バングラデシュ全土の1000万以上の農家に灌漑の必要性に関するアドバイスをした。このプログラムによって、同国の農業用水の浪費は約30%削減、農業用燃料の消費は45%削減、燃料補助金は年間1億1500万ドル(約169億8700万円)削減、二酸化炭素排出量は年間30万トン削減できる可能性があるという。
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