内モンゴル自治区で発見された新種の鉱物が正式に承認される――レアメタルのニオブを豊富に含有

中国核工業集団有限公司(CNNC)は、傘下の核工業北京地質研究院(BRIUG)が発見した、レアメタル(希少金属)のニオブ(Nb)を豊富に含む新種の鉱物「Niobobaotite」が、2023年10月3日、国際鉱物学連合(IMA)の新鉱物・鉱物命名委員会(CNMNC)から正式に承認番号を取得したと発表した。CNNCは、この鉱物についてニオブ鉱石の生成メカニズムの研究に役立つと期待している。

70年前に中国で核地質系統が整備されて以降、発見された新種の鉱物はこれで13番目となる。Niobobaotiteは内モンゴル自治区包頭市のバヤンオボー鉱区で発見された。

Niobobaotiteは半自形または他形の形状で、柱状または板状になっている。大きさは20~80μmで、ニオブの他にバリウム(Ba)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、塩素(Cl)を豊富に含有する。

バヤンオボー鉱区ではこれまでに150種以上の鉱物が見つかっており、Niobobaotiteは同鉱区内で発見された新種の鉱物としては17番目となる。

ニオブはジェットエンジンやロケットの部品用の合金に使用され、半導体などにも利用されているレアメタルで、ニオブ鉱石の主要な生産地はブラジルとカナダだ。だが、Niobobaotiteの発見により、将来、中国はニオブを輸入しなくても、国内で自給できるようになる可能性も考えられる。

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