異種金属接合技術を応用した、めっきに替わる金属被覆技術を開発 日東精工

日東精工は2023年11月14日、異種金属接合技術「AKROSE(アクローズ)」を応用した金属被覆技術「AKROSE被覆技術」(特許出願中)を発表した。AKROSEの応用で、従来のめっきでの表面被膜形成を異種金属部材の接合に代替できる。

AKROSE被覆技術は、素地金属と被覆金属とをAKROSEによりプレスで塑性変形させ、接合する。めっき処理は素地金属の表面に皮膜金属を析出させ、被覆構造を得るが、AKROSE被覆技術は部材同士を強力に密着させ、機械的に接合して被覆構造を得る。

適用材質は、鉄、銅、アルミニウムなど。部品サイズは軸径φ3~φ10mm。皮膜厚さは1mm以上を基本とする。販売は、2023年12月を予定している。

めっき処理は環境負荷や時間、コストがかかっていたが、AKROSE被覆技術はプレス接合で被覆構造を得るため、めっき処理工程そのものを廃止し、環境負荷の低減、時間の短縮、コストの削減ができる。

また、めっき処理は、一般的に極めて厚いめっき皮膜を形成することや、同一部品の部位毎にめっき皮膜の厚みを変えることは難しいとされているが、AKROSE被覆技術で得られる接合品は、被覆金属の厚さの選択自由度が高く、容易に厚いめっき皮膜に相当する被覆を得られる。接合後の追加工で、形状や被覆金属の厚みを整えた製品を完成させることもできる。

AKROSE被覆技術で得られる接合品は、塑性変形を伴う接合により、材料の加工硬化が起こって材料硬度が向上しているため、めっき処理等では得られない高い材料硬度で、耐摩耗性を向上できる。さらに、適用できる材料も拡大。AKROSEで冷間圧造できる材料なら接合でき、めっき処理が困難なアルミニウムなどもめっき皮膜に相当する金属として被覆できる。

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異種金属接合技術AKROSEを応用した金属被覆技術を開発|

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