オーストラリア企業が無人ドローンを使った長距離徘徊型兵器を共同開発――国防軍のシステムとの統合を目指す

航空機の設計製造などを手掛ける豪Innovaeroと、Boeingの子会社で無人航空機システム(UAS)サービスをアジア太平洋地域で提供しているInsitu Pacific(IPL)は、2023年10月16日、UASを使用した長距離攻撃能力の統合ソリューションに関して共同で取り組むことを発表した。

この共同開発は、IPLのUAS「Integrator」による情報、監視、偵察(ISR)と、Innovaeroの徘徊型兵器「One-Way Loitering(OWL)」による長距離打撃能力を組み合わせて、オーストラリア国防軍の現行システムとのシームレスな統合を実現するというものだ。

両社は、IPLの共通地上管制ステーション(GCS)と、Innovaeroのソフトウェア「INEXA」を使って、UASとOWLの両方を制御するシステムを共同で開発し、テスト実施、実戦配備をしていく。オペレーターは共通のGCSを通して、UASとOWLの両方を操作することとなる。

IPLの最高経営責任者であるAndrew Duggan氏は、「この統一手法は、無人ISRと長距離打撃能力を組み合わせ、大型航空資産の乗員を危険にさらすことなく、交戦地帯に直接的な影響を迅速にもたらすでしょう」と述べている。

今回の発表は、2021年7月にIPLとInnovaeroが締結した、オーストラリアのUAS技術開発および強化するための合意覚書(MOA)に基づくもので、IntegratorとOWLシステムの開発およびテストは2023年末まで続く予定だ。

関連情報

Insitu Pacific, Innovaero to develop uncrewed long-range strike concept – Innovaero

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る