- 2023-12-4
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- Joby Aviation, NASA, 連邦航空局(FAA), 電動垂直離着陸(eVTOL)航空機, 電気モーター, 静音電動エアタクシー
民間旅客サービス向けの電動垂直離着陸機(eVTOL)を開発している米Joby Aviation(以下、Joby)は2023年11月13日、ニューヨーク市で電動エアタクシーの公開飛行に成功したと発表した。
Jobyのエアタクシーは、6つの電気モーターを動力源とするeVTOL機で、パイロット1人と乗客4人が搭乗できる。1回の充電による航続距離は100マイル(約161km)、最高時速200マイル(約322km)で、電動のため飛行中の排出ガスはゼロとなる。
Jobyのエアタクシーは迅速な往復飛行向けに設計されており、その航続距離はニューヨーク市の5つの区内の移動の99%をカバーできるという。マンハッタンからジョン・F・ケネディ国際空港(JFK)への移動の場合、車では1時間以上かかることがあるが、Jobyのエアタクシーではわずか7分と見込んでいる。
同機は、現在のヘリコプターよりも静音性が高いのも特徴だ。Jobyが2022年に、NASAと共同で同機の音を測定したところ、高度1640フィート(約500m)を飛行した際に45.2dBA相当を記録した。これは一般的な会話より静かなレベルだ。ニューヨーク市のような人口密集地でも騒音を増やすことなく運航できる。
さらに、2017年から実寸大のプロトタイプ機で3万マイル(約4万8300km)以上を飛行しており、安全性も高く設計されている。
現在同社は、連邦航空局(FAA)とともに、商業運航のための認証取得に向けた複数年にわたる試験プログラムに取り組んでおり、すでに5段階のうち最初の2段階を完了した。2025年に商業旅客サービスを開始する予定だ。