米Lockheed Martin、衛星の運用開始前のキャリブレーションを迅速化する技術を発表

米Lockheed Martinは2023年11月27日、広帯域電子制御アンテナ「Electronically Steerable Antenna(ESA)」機能をもつペイロードについて、デモの予定を発表した。目的は、同社が投資する「スケーラブルな広帯域ESA技術」の、軌道上における運用能力の実証だ。

従来、地球周回軌道に投入された衛星のセンサーは、電源を投入して運用できる状態にするための準備作業であるキャリブレーション(校正)に、数カ月を要していた。このESAセンサーは、より短期間で校正を終えることで、いち早くミッションを開始できる。

「Tantrum」の愛称で呼ばれるこのESAペイロードは、Lockheed Martin Spaceの「Igniteチーム」が開発した。Igniteは、アジャイル開発の豊富な実績を利用することで、ペイロードの開発を、アーキテクチャ設計から打ち上げ可能な製品に至るまで、24カ月で完了した。

ESAペイロードは、大量生産される高信頼性の商用部品を使用し、独自のスケーラブルな設計方針で構築されている。今回のデモでESAを搭載する衛星バス(衛星の基本機能)は、小型衛星メーカーである米Terran Orbitalの「Nebula」を利用した。

Lockheed Martin Spaceの副社長兼国家安全保障/宇宙領域担当ゼネラルマネージャー、Maria Demaree氏は、ESAについて、21世紀の安全保障を支えることを目的に、製造、打ち上げ、運用までの手順を迅速化すべく、本技術を開発したと述べた。

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