独Volkswagen、ChatGPT内蔵の音声アシスタント「IDA」の搭載車を発表

独Volkswagenは、2024年1月にアメリカで開催されたCES 2024で、同社の音声アシスタント「IDA」にChatGPTを統合した車両を発表した。今回発表したチャットシステムは、同社の7車種に搭載される予定だ。

2024年1月8日の発表では、米Cerenceとの協力による「Cerence Chat Pro」の機能を介して、ChatGPTをIDAのバックエンド機能として統合すると説明している。この結果、従来の類似機能をはるかに超える、多数の新機能を提供できるようになる。

例えば、インフォテインメント、ナビゲーション、エアコンを制御するほか、一般的な口述の質問に回答する。このAIは、継続的な機能拡張を受けながら、より複雑な質問に回答できるようになると見込まれている。

将来の利用シーンとして、移動中の車内で疑問を解消したり、対話を楽しんだり、車両の情報を受け取ったりできるかもしれない。同社は、2024年の第2四半期以降、多くの市販車にChatGPTを標準装備する計画だ。

音声アシスタントの起動は、「Hello IDA」と声をかけるか、ステアリングホイールのボタンを押す。車載の機能で対応できないようなリクエストがあった場合は、これを外部のAIに転送して匿名で処理する。

セキュリティ面では、ChatGPTはいかなる車両データにもアクセスできないよう制御されている。また、質問と回答は使用後、即座に削除される。セキュリティとIDAの数多くの機能をシームレスに統合することで、ドライバーの利便性を追求する狙いがある。