高能率粗加工用の高送りカッタを開発――最小刃径ø16mmをラインアップ 住友電気工業

住友電気工業は2023年2月27日、高能率粗加工用の高送りカッタ「SEC-スミデュアルミル DMSL型」を開発したと発表した。本体およびインサート(汎用型ブレーカーG型)は同年3月、低抵抗型ブレーカーL型および高強度型ブレーカーH型は同年5月にそれぞれ販売を開始する。

同製品は、複合円弧形状の切れ刃を備えており、軸方向の切込み量に合わせて最適な切込角での加工が可能。切込みを大きくできない場合で1刃あたり最大3.5mmの高送り加工、送り量が小さい領域では1刃あたり最大1.5mmを超える切込みでの加工が可能となっている。

また、小さい切込角により切削抵抗を背分力方向へ制御する。このため、工具突出し量が長い加工でもびびりが生じない。

さらに、複合円弧切れ刃がさらい刃に似た効果を有するため、高送り加工でも加工面の粗さの低下を抑えられる。

本体は44種をラインアップに揃えた。内訳は、刃径ø40~50mm(シェルタイプ)が6種、刃径ø16~35mm(柄付きタイプ)が23種、刃径ø16~32mm(モジュラータイプ)が15種となっている。同社従来品のDMSW型は、刃径ラインアップがø40~160mmとなっていた。

インサートは21種。内訳は、汎用型ブレーカーG型が9種、低抵抗型ブレーカーL型および高強度型ブレーカーH型がそれぞれ6種となった。

近年、GX(グリーントランスフォーメーション)への注目度が増しており、消費電力削減やCO2排出量削減の観点から高能率加工が可能な工具への需要も高まっている。

同社は初年度に年間1億円、2年後には年間2.5億円の売上目標を立てている(同社従来品のDMSW型と合わせた金額)。

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高能率粗加工用高送りカッタ「SEC-スミデュアルミル™ DMSL型」 を新たに開発、販売開始 | 住友電工

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