化学兵器や核攻撃の脅威を検出するドローンを開発 オーストリアのFrequentis

オーストリアの通信情報システム開発会社Frequentisは2024年7月16日、欧州防衛産業開発計画の一環として開発していた、ドローンベースの化学、生物、放射性物質、核兵器(CBRN)偵察監視システム(Reconnaissance and Surveillance System : RSS)が完成したと発表した。

Frequentisグループは高度化する脅威に対応するため、インシデント危機管理(incident crisis management : ICM)技術を通じて、センサーと無人システムのデータを統合する革新的なデータ融合セル(data fusion cell : DFC)を開発した。DFCは集中ハブとして機能し、センサーやドローンを含むさまざまな情報源からの情報をシームレスに統合し、包括的な分析と迅速な意思決定を可能にする。

センサーを搭載したドローンや無人ロボット車両などの最先端技術の導入は、CBRN防衛における新時代の到来を告げるものだ。これらの無人装置を用いて危険物質を迅速に検出し評価することにより、人員へのリスクが減少する。データ融合とリアルタイム分析を活用すれば、指揮官は情報に基づいた意思決定を行うための重要な洞察が得られ、軍人と民間人の両方の安全を確保できる。

Frequentisの防衛担当副社長Peter Skiczuk氏は、「当社のDFCを利用することで、ヨーロッパのCBRN防衛を変革し、リアルタイムの情報で軍人が新たな脅威に迅速かつ効果的に対応できるようになった」と述べている。また、CNS Solutions & Support GmbHのマネージングディレクターのStefan Ringsmuth氏は、「CNSはCBRN防衛技術の強化に注力している。今後のフェーズでは、ヨーロッパ諸国の継続的な安全を確保するため完全な軍事展開の準備に重点を置く」と今後についても言及している。

関連情報

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る