- 2024-10-8
- 技術ニュース, 機械系, 海外ニュース
- Ciaran(キアラン), Ocean Winds, WindFloat Atlantic, タービン, リーフ効果, 浮体式洋上風力発電, 浮体構造物, 海洋哺乳類, 絶滅危惧種
Ocean Windsは2024年9月5日、浮体式洋上風力発電「WindFloat Atlantic」プロジェクトが4年間の運用を経て、当初の予想を上回る320GWhの電力生産量を達成したと発表した。
同プロジェクトの3基のタービンは2020年7月以来、ポルトガルの北部、リマ川の河口にあるヴィアナ・ド・カステロの2万5000世帯以上に毎年電力を供給した。3万3000トン以上の二酸化炭素排出を防ぎ、1500人の直接的および間接的な雇用も創出している。
同プロジェクトは、この4年間で前例のない難局を乗り越えてきた。とくに2023年にヨーロッパに大きな被害をもたらした暴風雨「Ciaran(キアラン)」においては、高さ20mの波と時速139kmの突風に耐え、その回復力と堅牢性を実証した。加えて、海底と生物多様性への影響が最小限であることも示されている。進行中の調査では、270種を超える生物が同プロジェクトと共存し、海洋哺乳類や絶滅危惧種の鳥類に重大な悪影響がないことを確認した。さらに、浮体構造物は海洋生物を育み、水中での保護に貢献しているという。
同社は設立4周年を記念し、ヴィアナ・ド・カステロ出身の国際的に有名なカイトサーファーであるPedro Afonso氏を初代アンバサダーに任命。地元コミュニティへの献身を再確認した。