電力網に接続できる、コンテナサイズの電力貯蔵システム「Quantum 3」

フィンランドのWärtsilä(バルチラ)は、2024年9月4日、最新のバッテリーエネルギー貯蔵システム「Quantum 3」を発表した。同システムは安全性、サイバーセキュリティ、エネルギー密度、持続可能性を追求した設計で、脱炭素化の取り組みを支援する。

Quantum 3は、内蔵バッテリーとストリングベースの電力変換システムを統合した、ACブロックソリューションだ。ストリングインバーターで分散制御し、システムの可用性、効率性、信頼性を大幅に向上させた。

安全性とセキュリティ面では、現行の世界基準を上回る防火安全機能を持つ。さらに、アメリカで開発された独自のバッテリー管理システムを搭載することで、サイバーセキュリティ対策を施し、システム管理の効率性を高めた。

運用面の仕様にも特徴がある。ISO規格の20フィート(約6m)コンテナに格納したことで、輸送と設置作業を最適化した。また、一方向からのみアクセス可能な設計で、設置と保守を容易にした。さらに、エネルギー密度と重量を最適化し、設置スペースの有効活用を目指した。

独自のエネルギー管理システム(EMS)、GEMSデジタルエネルギープラットフォームにより、機械学習と最適化機能を利用し、運用コストを削減する。同機能により、バッテリーからフリートレベルまで対応し、システム全体の効率を最大化する可視化と制御機能を持つ。

持続可能性の観点では、低騒音設計を採用したほか、地球温暖化係数(GWP)の低い冷却システムを実装することで、環境負荷を最小限に抑えている。

関連情報

Wärtsilä introduces Quantum3: A complete, high-density AC block energy storage system with industry-leading features and controls

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