発電出力5MW以上の大型ガスエンジンにおける、水素100%燃焼技術を開発 川崎重工

川崎重工は2024年10月16日、世界で初めて、発電出力5MW以上の大型ガスエンジンにて、水素のみを燃料として二酸化炭素を発生せずに、安定した燃焼ができる技術を開発したと発表した。製品実装への最適化と設計を進め、2030年頃の商品化を目指す。

一般的に水素を燃料とするレシプロエンジンは、水素の燃焼特性の制約から、出力を下げるか、水素を天然ガスと混焼させる。しかし、今回は開発した技術を、電気着火式カワサキグリーンガスエンジンの単気筒試験機に適用し、水素のみを燃料として運転した場合でも、天然ガスを燃料とした場合と同じ出力を維持したまま、安定して運転できることを確認した。

天然ガスに比べ水素は、燃焼速度が速く燃焼温度が高い特性を有するため、異常燃焼が生じる可能性や燃焼室の部品が過熱することによる早期劣化が懸念されていた。

しかし、「水素燃料に対応したエンジン仕様」と「水素の燃焼特性を調整する技術」を組み合わせることで、異常燃焼や早期劣化を防ぎつつ、水素専焼、混焼を問わず、燃焼状態を水素と天然ガスの任意の混合比率に応じて適正に制御できる。

同社は今後も、水素エネルギー利用の開発を進め、カーボンニュートラルの実現に貢献していく。

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世界初、5MW以上の大型ガスエンジンにおける水素100%燃焼技術を開発 | プレスリリース | 川崎重工業株式会社

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