先端半導体パッケージ向けの感光性フィルムを開発――有機インターポーザー上で微細な銅回路が形成可能に レゾナック

レゾナックは2024年12月2日、先端半導体パッケージ向けの感光性フィルムを開発したと発表した。

近年、インターポーザーを介して複数のチップを接続するチップレット技術などを用いた先端パッケージが実用化されている。しかし、シリコンウエハーを用いて製造する通常のシリコンインターポーザーは、チップ数が増えるにしたがってインターポーザーの面積を拡大する必要があり、歩留まりなどが課題となっている。

このため、有機材料と銅めっきを用いて製造する有機インターポーザーが注目されている。有機インターポーザーは、1辺約500〜600mmのパネルで製造できる。

今回開発したフィルムを用いることで、有機インターポーザーにおいて、線幅および配線の間隔が各1.5μmの銅回路が形成可能となった。パネルでの製造に適するため、フィルムタイプを採用している。冒頭の画像は、実際に銅めっき配線を施したパネルを写したものだ。

レジストの形状
(レジストの線幅1.5μm、配線間隔1.5μm)


形成した銅めっきの形状
(銅めっきの線幅1.5μm、配線間隔1.5μm)

同フィルムの開発にあたっては、同社の計算情報科学研究センターがAI技術を用いて最適なポリマー樹脂を設計し、高分子研究所が実際に樹脂を開発した。

さらに、感光性材料開発部が同樹脂の配合とフィルム化を行った。最後にパッケージングソリューションセンターが同フィルムを用いて実際にパネル上に銅配線を試作して評価し、最適なプロセスを検証した。

開発を担当した各事業部門

関連情報

先端半導体パッケージ向け新規感光性フィルムを開発 | News Releases | Resonac

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