- 2017-5-30
- 用語集
- CFRP, 炭素繊維強化プラスチック
炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)とは?
CFRPとは、エポキシ樹脂などのプラスチックに炭素繊維を加えた複合材料。軽量で高強度、高剛性といった特徴がある。CFRPの比重は1.5~1.7ほどで、鉄(7.9)の4分の1以下。引っ張り強度は700~3300MPa前後で鉄(700MPa)よりも優れた強度を誇る。
CFRPは使用する炭素繊維の種類や、炭素繊維の向き、量によって、引っ張り強度や引っ張り弾性率などの性能が変わってくる。密度や熱伝導率、比抵抗なども材料設計次第で調整可能。塑性変形しない熱硬化性CFRPが一般的だが、母材に熱可塑性のある樹脂を使ったCFRP(CFRTP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)の開発も進められている。
CFRPの用途としては、身近なところではゴルフのシャフトや釣り竿、産業用途としては航空機の垂直尾翼や自動車のプロペラシャフトなどがある。
CFRPを取り扱う企業は?
CFRPについては、東レが「トレカ(TORAYCA)」、東邦テナックスが「ベスファイト(BESFIGHT)」、三菱レイヨンが「パイロフィル(PYROFIL)」、三菱樹脂が「ダイアリード(DIALEAD)」、日本グラファイトファイバーが「グラノック(GRANOC)」のブランド名で開発・製造・販売している。
CFRPに携われる求人は?
CFRPのシェアを見ると、日本のメーカーが上位に入っている。そこで大手素材メーカーからは、海外向けにCFRPを売り込む「海外営業」、CFRPを量産するためのプラント設計に携わる「装置開発」「設備技術者」、材料設計や試作、評価などの業務を通じて用途にあったCFRPを作り出す「製品開発(新製品開発、用途開発)」などの求人が出てきている。
また、CFRPを使った製品も増えていることから、CFRPを加工するためのレーザー加工機の開発に携わる「回路設計」「制御」「メカトロ設計」などの求人も。中小企業に目を向けると、CFRPを加工する上で熟練工の手作業が欠かせない場面も出てくることから、「製造設計」「工程設計」「成形組立」「機械加工」などの求人を見掛けることもある。