英独の防衛装備企業が合同で、地雷除去戦車「WiSENT 1 MC」の開発を発表

多目的車両を製造する、防衛企業の独Flensburger Fahrzeugbau GmbH（FFG）は、地雷撤去装置を開発する英Pearson Engineeringとの共同プログラムを発表した。同計画では、ウクライナ軍に地雷原を突破する能力を提供する計画だ。

FFGは、ウクライナ国防省との継続的な戦略的パートナーシップを重視しており、2023年9月に開催された、防衛装備品の展示会「DSEI 2023」の場でもその旨を強調した。ウクライナの防衛能力を強化し、国家の安全と防衛に関する特別協力協定を締結している。

また、軍事／防衛分野のオープンソース情報を提供する国際エージェンシーである英Janesによれば、FFGはDSEI 2023にて、装甲工兵車両「WiSENT 1」の地雷除去タンクタイプを展示した。そのうち8台は、ウクライナに供給された。

WiSENT 1は、モジュール性に優れた多目的車両で、「Leopard 2」戦車などの車両を支援する。バリエーションは、30トンのクレーンアームを備えた「ARV」、掘削機アームを持つ「AEV」、そして地雷を除去する「MC（mine-clearing）」の3タイプがある。また、オプションとしてアドオン装甲モジュールなどを用意することで、ミッションに応じた安全構成を提供する。

Janesによれば、今回の主な変更点は、Pearson Engineeringの地雷除去装置に対応するアダプターが前面に追加されたことだ。WiSENT 1に地雷除去装置を装着すると、地形に応じて最大25～30cmの深さに埋設された地雷を掘り出すことができる。

英独の防衛装備企業が合同で、地雷除去戦車「WiSENT 1 MC」の開発を発表