地面効果翼機「シーグライダー」に、Lockheed Martinが戦略的投資を決定

海上輸送機「シーグライダー」を製造するスタートアップの米REGENTは、2023年3月22日、米Lockheed Martinから戦略的投資を受けると発表した。

この投資はLockheed Martinのベンチャーキャピタル部門である、Lockheed Martin Venturesが実施するもので、シーグライダーの防衛分野における活用を加速させることが目的だ。

シーグライダーの分類は、海面から数メートルの高度を飛行する際に生じる地面効果を利用する、「地面効果翼機」にあたる。航空機の高速巡行能力を持ち、運用コストはボート並みに抑えられるという利点を持つ。

シーグライダーの動力は、完全電動のゼロエミッションだ。滑走路を必要とせず、既存のインフラを利用して沿岸域で活動できる。航続距離は約290kmで、人員や物資を時速約290kmで輸送する。補給や捜索救難のほか、広範囲の任務に対応し、民生分野での活用も可能だ。

REGENTの共同設立者兼CEOであるBilly Thalheimer氏は、今回のLockheed Martinの知見と投資に言及し、国防総省が持つ防衛用途へのニーズにシーグライダーが応える上で、非常に重要なシグナルだという認識を示した。

REGENTは世界の航空、フェリー会社などに対して400機を超えるシーグライダーの販売実績があり、2020年代半ばまでに12人乗りシーグライダー「Viceroy」の就航を目指している。

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