内径0.6mmの流体動圧軸受を開発――マイクロファンモータの静粛性や耐久性向上に寄与 NTN

NTNは2023年10月16日、内径0.6mmの流体動圧軸受「動圧ベアファイト」を開発したと発表した。同社発表によると、流体動圧軸受としては世界最小サイズだという。

同開発品では、焼結含油軸受に設けたヘリングボーン型動圧溝の設計を最適化。また、プレス成形条件も改善しており、従来の1.5mm(冒頭の画像右)から0.6mm(冒頭の画像左)へと内径を半分以下に抑えた。

さらに、回転時に油膜形成率100%を保つことが可能。安定して非接触で回転するため、静粛性に優れる。

動圧ベアファイトの油膜形成率


動圧溝のない軸受の油膜形成率

耐久性にも優れ、同社発表によると、雰囲気温度40℃で回転させた場合で、寿命を焼結含油軸受の約1.7倍延長できるという(実際の運転条件により変動)。

スマートフォンやウェアラブルデバイス、モバイルWi-Fiルータといった小型モバイル機器向けのマイクロファンモータでの用途に適する。また、同社は、車載装置や医療機器、一般家電といった分野での採用も目指す。

関連情報

世界最小サイズの流体動圧軸受「動圧ベアファイト」を開発|新商品ニュース:2023年|商品・技術情報|NTN株式会社

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