スパッタリング法によるGaNエピタキシャル成長モジュールを開発―― GaNデバイス製造の新たな選択肢 アルバック

アルバックは2022年4月20日、スパッタリング法によるGaNのエピタキシャル薄膜形成技術「RaSE(レイズ)法」と、同技術を用いたスパッタリングモジュール「SEGul(シーガル)」を開発したと発表した。GaNデバイス製造の新たな選択肢として提供する。

同社は、スパッタリング技術を応用したRaSE(Radical assist Sputter Epitaxy)法を新たに開発し、スパッタリング法によるGaNのエピタキシャル成長を実現した。SEGulは、生産ラインへ対応できる大口径型のスパッタリング装置としてRaSE法を最適化している。

スパッタリングモジュール「SEGul」を搭載した装置構成例(カセット室+搬送室+プロセス室)

RaSE法のプロセス温度は、600~800℃。ドーピングによるn型GaN成長で、ガスはAr、N2を使用している。SEGulの対応基板サイズは、2~8inch。膜厚&抵抗分布±10%(8inchエリア)で、4、6角コアに対応する。材料は、ターゲット交換により選択できる。また、特ガス除害設備を不要としている。

同技術で形成したSputter GaN薄膜の断面TEM

同モジュールで形成のGaN薄膜 8inch面内膜厚分布

窒化物半導体であるGaNは、次世代パワー半導体として活用されており、次世代のIoT技術を支える重要素子として期待されているが、GaNデバイスの製造には、素子設計自由度、コスト、環境負荷といった課題がある。スパッタリング法によるGaNのエピタキシャル成長は、こうした課題の解決策の一つとして期待されている。

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