IHIは2023年12月19日、グループ会社のIHI汎用ボイラが、都市ガス専焼モードと水素混焼モードを搭載した産業向け小型水素混焼ボイラを開発したと発表した。2024年度の販売開始を目指す。
同開発品は、盤面の操作だけで水素混焼モードと都市ガス専焼モードを切り替え可能。水素の供給量に合わせたボイラの柔軟な稼働が可能となり、ラインを止めずに熱源を供給できる。加えて、CO2排出量を計画的に削減できる。
新たに開発した水素混焼用バーナーを用いて、IHIグループの横浜事業所にて試験を実施した。都市ガス専焼時および水素と都市ガスの混焼時のNOx(窒素酸化物)排出量を、都市ガス専焼時と同レベルに抑制できることを確認している。NOx排出量は、水素混焼時の課題となっていた。
2024年1月からは、発生蒸気量750kgの試験機をトヨタ自動車九州に設置し、工場の敷地内で生じた水素を燃料として用いる運用評価試験を実施する。同試験で得た結果を開発にフィードバックし、さらなる低NOx化や水素混焼比率の向上などに取り組む。
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都市ガス専焼と水素混焼に切替運転が可能なハイブリッド型ボイラを開発 ~トヨタ自動車九州産水素を活用する運用評価を開始~ | 2023年度 | ニュース | 株式会社IHI