- 2024-1-9
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- AOEW(Advanced Off-Board Electronic Warfare), Deon Viergutz, Lockheed Martin, MH-60Rヘリコプター, アメリカ海軍, オープンアーキテクチャ, ライフサイクルコスト, 対艦ミサイル, 搭載型電子戦システム, 電子戦ミサイル防衛システム
米Lockheed Martinは2023年12月12日、アメリカ海軍と連携した、搭載型電子戦システム 「AOEW(Advanced Off-Board Electronic Warfare)」のテストに成功した発表した。同機材をMH-60Rヘリコプターに搭載し、機能とプラットフォーム上での運用性をテストした。
AOEWは、ポッド型の電子戦ミサイル防衛システムで、対艦ミサイルの脅威に対処するための、電子的な監視と攻撃の能力をもつ。同システムは単独で機能するほか、さまざまなプラットフォームに統合した運用形態が想定されている。
稼働実績は、Lockheed Martinの施設での運用テストに成功していたが、プラットフォームとなる機材に統合した状態でのテストは、今回が初となる。テストの結果、脅威を阻止する能力を実証し、システム性能の定量化に成功した。
AOEWは、オープンアーキテクチャの設計により、機能更新を迅速化し、相互運用性を確保して、ライフサイクルコストを削減する。このアーキテクチャと技術は、小型船舶、無人航空機、地上車両などに類似の機能を追加する際に重要な役割をもつ。
Lockheed Martinのスペクトラムコンバージェンス担当副社長のDeon Viergutz氏は、AOEWについて、「既存の戦力を倍増する効果のある装備であり、一発の弾丸も発することなく戦闘空域を支配し、制御するうえで有効だ」と述べている。
アメリカ海軍はAOEWのテストとデモ運用を推進し、性能改良を継続する。また、すでに初期生産の計画もあり、2024年中には最初のユニットを納入する予定だ。